金武湾の石油備蓄基地〜辺野古のたたかい〜地方議会への想い

 1970年代、沖縄の金武(きん)湾を埋め立て、三菱石油㈱によって石油備蓄基地(CTS)が建設されました。それに反対したおばあ、おじいたち「金武湾を守る会」の代表だった安里清信さんの話を80年頃、聞いたことがあります。ゆったりとした語り口でしたが、日本(ヤマト)に「復帰」後、ヤマト資本によって海が壊されていくことへの怒りにあふれ、何も知らなかった私は衝撃を受けました。
「『海』という字は、人の母と書くでしょう。海はいのちのみなもとなんだよ。ウチナンチュは、海があったから生き延びられたんだよ」と…。
 のちに安里さんは「海はひとの母である」という本を出し、沖縄戦で焦土となって生き残った人たちの糧となったのは海の恵みであった、その海を死に追いやるヤマトへの復帰が正しかったのだろうか、と述べます。
 いま、辺野古を巡り、沖縄の人たちの「海」と「いのち」への想いを拒みアメリカに寄り添う日本政府の高圧的な態度を見ながら、安里先生の言葉が浮かびます。問題はヤマトである、ことは明らかです。

 沖縄ではたびたび辺野古への基地移設に反対する民意が選挙でも示されました。しかしその思いは無視されています。まさに地方自治の破壊であるとして、地方の議会で意見書が採択されていることが報道されました。

 いま、府中市で私たちは26日の統一地方選挙に向けた活動を続けています。そのような言い訳で、なかなかこの欄が更新できなくてすみませんでした。しかし、府中市の議会もそのような動きに連なれる議会を目指したいと思います。現状ではなかなか道は遠いですが…