多摩川衛生組合の「不適正処理」顛末——運ばれてきたものは燃やしていた!

  前回は、「有害ごみ焼却試験」からさらに「不適正処理」の事実が発覚したため、衛生組合から日の出町にある「東京たま広域資源循環組合」の処分場(エコセメント工場)に「飛灰」の持ち込みが同町議会の反対によりできなくなっていることの報告をしました。「不適正処理」とは、9月1日に有害ごみ保管場で組合職員が、運転委託職員がパッカー車に廃蛍光管を積み込んでいるところを発見(!)したことから調査した結果判明したものです。実は3月に蛍光管破砕機が故障したため、5月まではドラム缶で手作業で潰していたが、6月ごろからパッカー車による破砕を行なっていた、しかも6月から8月の間の5.5トンにも上る狛江市分の廃蛍光管が焼却されていたというものでした。

  このことから1日に5t以上でてくる危険物の「飛灰固化物」は200t以上になり、工場内が満杯になりました。保管量の限界で焼却を停めざるを得ないとされた12月7日に、日の出町の「お許し」を得ましたが、ほとんど市民にこの実態は知らされませんでした。

  これらの事態を内部で調査していた「有害ごみ不適正処理調査委員会」による報告書が12月10日に出されています。職員全員の聞き取り調査によって「不適正処理」にとどまらず、家電リサイクル法対象品や産業廃棄物となるべきものなど「指定処理困難物」の搬入も判明しました。これらの不祥事にたいし、3月を目途に原因究明と改善計画をまとめて「失った信頼を取り戻すべく全力を挙げて環境行政に取り組む」と決意が述べられていますが、なぜここまでひどい状況になったのでしょうか?!

  衛生組合は稼動以来、何でも燃やしてきました。環境に対する意識が薄いといえます。乾電池や廃蛍光管を焼却するまでのハードルは低いものでした。
  水銀処理現場の管理の行き届かなさも露見しました。蛍光管には水銀が含まれています。今WHOの基準では「少量でも危険」とされている毒物の水銀が、破砕され拡散しています。さらに焼却したら煙突から「水銀は出ているが、空気中では1000倍に薄まるから問題ない」(衛生組合議会での職員の答弁)という、時代錯誤な見解を許しているのが現状です(水俣病の原因企業であるチッソ水俣も、流した無機水銀は海で薄まると考えていたことを思い出しました)。
  さらに調査委員会が「有害物質の排ガス規制値の不存在(大気中の水銀濃度の法的基準値がない)」ことを焼却実験に及んだ原因のひとつとしてあげたことも、国の法的規制の大きな問題です。

府中ネット新春学習会のご案内
「空には壁がない〜焼却されるごみから私たちの環境を考える」 
  1月15日(土)午後2時〜4時 ルミエール府中  資料代100円

  さまざまの物が燃やされながら、法的規制が緩いのが日本の現状です。(株)環境総合研究所の池田こみちさんを講師に、清掃工場周辺の汚染の実態を知る学習会を開催します。次世代への影響が心配されます。お子様連れOK(保育あり、予約してください)です。ともに私たちの暮らし、環境を考えましょう。

  今年もよろしくお願いします。