多摩川衛生組合が稼動停止! 事故の原因調査と情報公開を求める

  6月15日早朝、多摩川衛生組合の汚水処理過程で、配管の継ぎ目のボルト破損事故により塩酸が漏出し、ガスによる周辺機械の損傷から汚水処理ができなくなったため、焼却もできないという事故が起きました。
  衛生組合から市への報告が16日、最初の新聞報道が22日です。(毎日新聞2010年6月22日地方版。アドレス先は日が経つと消えてしまいますが)
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20100622ddlk13040223000c.html

  多摩川衛生組合の情報公開については問題があると思います。事故の報告は衛生組合構成市4市に対しても1日以上かかっていますし、09年の「環境報告書」には汚水処理で塩酸を使っていることは出ていません。
  損壊したボルトについても、交換したことはないと報道されています。日常的な機械や設備の管理や点検が適切であったか、事故の想定や訓練が行き届いていたかについても、今後検証する必要があります。
  今回の事故は「ありえない事故」という想定だったかもしれません。しかし次の事故、大事故につなげないために、あらゆる場合を想定した対策を今後はとらなくてはいけません。12年たって老朽化した施設では、事故の発生確率も高くなっているはずです。

  昨日22日に、市から議会に事故の報告がありましたが、説明は多摩川衛生組合からの報告によるもので、状況や原因は「調査中と聞いている」と言います。しかし2か月もの停止の影響は甚大です。市はいまは停止中のごみ処理をどうさばくか、周辺地域の支援をどう仰ぐかで精一杯だといいますが、事故の原因や要因、運転管理や事故マニュアルの検証をして今後に生かすよう、外部の調査委員会を立ち上げて調査することを、多摩川衛生組合に求めてほしいと要望しました。