今年度の議会で私は「厚生経済委員会」担当になりました。
6月定例会前の5月27日に、非公式な「厚生経済協議会」が開かれ、いくつか市から報告を受けましたが、そのひとつが「府中市食育推進計画」策定です。
2005年に国が「国民運動として食育を推進するために」と「食育基本法」を作り、当時の政権が「早寝早起き朝ごはん!」「家族一緒の晩御飯!」と「国民運動」だと盛り上げていたことを思い起こします。
このころの法律制定と「運動」に対しては、親の生活・考え方、子どもの教育に大きく干渉しているという印象を受けていて、「公」は個人の考え方・暮らし方の規範を言うのではなく、もっとゆとりのある働き方を保障するよう労働条件をなんとかするとか、忙しい子どもたちの生活を変える教育を保障するとか、条件を整えることを先にするのが「公」のやることではないかと思っていました。でなければ、忙しい親にもっとプレッシャー与えることになる、と。
「食育基本法」の中で「市町村においても食育推進計画を作るよう努めよ」とあることから、府中市でも2年がかりでつくられたのが、この計画です。乳幼児期から高齢期までの市民に「健全な食生活を推進するため」、市が各課と連携して支える計画であるとしていますが、検討期間中の2年間でも、私たちを取り巻く働き方も、生活も、もっと過酷になりました。
協議会では、「市は、朝ごはんを子どもに食べさせられるよう、晩御飯が一緒に食べられるよう、条件を整えないと、目標達成はできない」と意見を言いましたが、それは市だけで解決できる課題ではない、ということです。
国の「食育基本法」策定過程では「給食は自校方式が望ましい」という意見が出されていたことが明らかになっていますが、そのことは市の検討の中では取り上げられませんでした。どれほどこの計画が市にとって重要なのか、今ひとつはっきりしませんが、考えさせられる市の計画です。