街なかに乱立する高圧送電線、鉄塔、トランス、さらに携帯基地局…
上田さん(市民科学研究室)と電磁波を測定〜目に見えないだけに、不気味さを実感!
N町に住む、小さいお子さんのいるお母さんから「近くに携帯基地局ができるそうですが、電磁波が不安です」という相談を受けたのが、5月でした。自宅近くの送電線の鉄塔の途中に基地局を設置するというチラシが入ったというのです。
お母さんが不安の声を上げ、事業者と話し合い、ここには設置しないことを事業者に約束してもらいましたが、「電波の空白地域を作るわけにはいかないので、近隣に7月には建設する。場所は知らせない」という話でした。
反対しても、やっぱり近くに建つかもしれない…なら現状をともかく測定をしておこうと、6月15日土曜日に、市民科学研究室の上田昌文さんに来ていただき、自宅周辺をお母さんと一緒に歩いて測定をしました。
測定しながら上田さんに説明を受けました。送電線の鉄塔下は確かに高いのですが、一概にも言えず、工業用などの目的によっては、土曜には送電していない可能性もあるそうです。普通の車道の交差点で6ミリガウス以上になるところもありましたが、1回だけの測定では原因の特定は難しいとも言われました。
上田さんは、常時4ミリガウス以上の曝露環境で、人体への影響があるという研究結果もあると言います。家のすぐ外でそのくらいだと、壁を通過するため同じくらいの値だそうです。
私たちが持ち歩いている携帯電話がオンかオフかによっても、測定値がずいぶん違うこともわかりました。その事業者が設置している携帯基地局の鉄塔下に着き、測ってみたら10ミリガウスほどでした。これでも国の安全基準を満たしているとされる現状です。
同じ測定器で私の近所の変電施設周辺を測定しました。ぎょっとするくらい高い値が出ました。けれど痛くもかゆくもない。目にも見えない…日を改めて測定し、値を確かめることにします。