府中市の「財政計画」を探る①

明らかにされない『財政計画』と『財源内訳』

 12月の議会で、わたしは府中市の「財政計画」について一般質問しました。
 府中市の「財政計画」は、議会や市民に内容が明らかにされていません。しかし08年3月に目黒議員の一般質問に対し、当時の財務部長(今は財務として独立した部はなく、政策総務部の中のひとつの課になってしまいました)が、「08年から13年まで6年間の中期的財政見通し」に基づいて数字で答弁したことや、今年11月の総務委員協議会において「08年から13年まで6年間の『基金計画』を、経済状況の悪化により内容を変更した」という報告がされたことから、当然「財政計画」はあります。『基金計画』は、使い道の目的別に毎年計画的に貯金している資金のやりくりの計画で、「財政計画」の一部であるはずだからです。
 08年から13年は「第5次府中市総合計画後期基本計画」の実施期間にあたります。最初に、この期間と同じ期間で定める「財政計画」の歳入(収入に当たる)と歳出(支出に当たる)の見込みを、財源別に聞きました。
 歳入の内訳を「財源」といい、おもに市税収入、国や都からの支出金、基金(市がこれまでに蓄えた貯金)からの繰り入れ、市債(今後返済していく借金)、その他の一般財源(手数料などの収入)を指します。今後の市民からの税金や、国や都からのお金の見込み額を知ることは、経済や政治の動きや、市民の生活の状況を市がどう判断しているかにかかわる重要な要素です。
 今後はどう考えても、かつてのように豊かな財源を元に施策ができる状況ではありません。だからこそ市は詳しい財政計画を明らかにして、オープンな議論にすべきです。まだまだ少数ですが、千葉県の我孫子市や神奈川県茅ヶ崎市など、インターネットで財政計画を公表している自治体もあります。
 市民への説明責任をどこまで果たすかは、自治体によって考え方に大きな開きがありますが、一般質問で見えてきたことを数回に分けて報告します。
 家計でも同じですが、入るお金を見込んで、使い方が決められます。歳入と歳出をどう計画を立てているか、最終的には「お金の使われ方」=市の施策の方向性を問題にしたいと思います。