昨年12月22から25日までの4日間に、乾電池3トン(ドラム缶9本分)、蛍光管3.3トンという膨大な量を燃やす「実験」をしていた問題を、9月議会で取り上げたことが波紋を呼び、日の出町にある最終処分場とエコセメント工場を運営する「東京たま広域資源循環組合」(日の出町は組合に入っていません)の管理者でもある石川市長に、日の出町議会が抗議文を突きつける事態に発展しました。「有害ごみ」を燃やして生じた「飛灰」が持ち込まれたことが、循環組合と日の出町とで交わした約束に違反していると言っています。
さらに9月21日に行なわれた府中市議会で、ある議員が「2009年1月に塩酸漏れ事故を起こしていたという情報を得た」と発言しました。そこで市の担当者が問い合わせたところ、衛生組合が事実だと認めたということです。だとすれば、この時の事故が、1か月半も焼却がストップした6月15日の塩酸漏洩事故の引き金となったことも考えられます。昨年の事故の後の機械の点検や原因の検証がきちんと内部でなされていたか、運転管理体制が問われることが明らかです。
これまで、6月の塩酸漏洩事故の調査結果報告書と「有害ごみ焼却実験」の数値計測を委託した調査会社からの報告書は、いずれも9月末に出される、と衛生組合は公に言ってきました。そこで28日に情報公開請求に出向きました。しかしすでに出ているのかどうかの言明もなく、閲覧もできませんでした。
府中市民のごみ処理は衛生組合に大きく依拠していますが、多くの税金が使われています。トン当たり5万円近くの処理費用になっています。そのうえ塩酸事故では、復旧に6億円以上の費用がかかりました。事故原因を追究することは、わたしたちの税金の使われ方が適切かどうか監視することにつながります。今後も「追っかけ」を続けていきます。