これまで一貫して市は、都で公表している測定値には府中市の農工大の値もあり、問題のある数値ではないから、すぐに測定するつもりはない、原発の事故も収束に向かっているから見守る、突然の事態となったらその時に測定を考える、などと述べていたのです。21日の議会最終日の市民の陳情に対する答弁でも、測定する意向を示してはいませんでした。
この措置について、議員あての書面によれば、「小さな子どもを持つ保護者を中心に、子どもたちの将来の健康などへの不安が非常に大きくなっており…市民の安全と安心を守る立場から、放射能に対する感受性が強いといわれる子どもたちが使用する施設を中心に独自の測定をすることにした」と、理由を述べています。
内容は、東京都から貸与される1台で小中学校、幼稚園、保育所などを測定していくほか、小学校全校に簡易型測定器を購入し、定点定時の測定をする。ほかの施設にも簡易型測定器を配備する。再度調査が必要になったときのため、シンチレーション式サーベイメータを2台購入する。そのほかプールや土壌などの調査を委託するとしています。
環境政策課に問い合わせたところ、予算は1千万円ほどを予定しているが、学校の測定地点をだれが決めるか、今後測定器をどのように活用するかなど細かいところはこれから詰めるという話でした。
測定器は今後、市民の財産として有効に活用させてほしいものです。私は一般質問で、とくに食物の放射能測定器を購入し、維持管理を市民とともに行なう体制を求めたのですが、食品の安全性に問題がないので考えていないと言われました。しかし、食物の汚染もこれから重い課題となります。学校給食の食材への不安も市民から寄せられています。市は市民の安全と安心を守る立場ですから、このことも実現すると期待しています。