しかし、発言が議事録には残らないことや、6月に東京都の認可が下りて、再開発事業のための本組合が設立したことで、やはりきちんと見解を聞いておこうと思い、9月議会の一般質問で、府中駅南口再開発事業について取り上げました。
2008年以降も経済状況はなかなか好転せず、事業は進行が遅れており、フロア計画も1階減って、市の買い取る部分は5階と6階となりましたが、一貫して市のいう購入の理由は「再開発事業は市の重要な事業だから、それを成り立たせるために床を買う」ということで、今回の一般質問でも、このことは変わりませんでした。
このことによって、組合施工でありながら、再開発ビルの事業費の半分近くを市が負担することになります。そして今回の質問で明らかになったのは、買い取る床の単価が、市は1平方メートルあたり100万円近くになるのに対し、4階の1500平方メートルを買う野村不動産(参加組合員)は、1平方メートルあたり約70万円であり、広く丸ごと買い取る方が高い!ということです。民間会社はリスクを負いませんから、不足分を公共が補てんすることを認めているわけです。「事業を成り立たせるため」と言ってきた意味が分かりましたが、それを市は市民に公表してきたでしょうか?
府中駅周辺にも、たくさんの公共施設があります。市が一方的に、市民活動の拠点として本当に必要な施設であり、税金の投入もやむなし、今後の整備費(内装費など)や維持管理費も市民が等しく負担する、と決めるには、あまりにも情報公開がなさすぎると私は考えます。