市の来年度の給食食材放射能測定態勢について

少量でも長期に摂取した場合の影響は無視できない

セシウム137の体内残留量
セシウム137の体内残留量
3月議会の一般質問で、来年度の給食食材の放射能測定の態勢をどうするのか聞きました。
いまと同じ、1学期に1回という回数で、しかし学校給食食材の検体数は減らした上で専門業者に委託する予定です。委託業者の選定は入札だそうです。
この回数で、不安を抱えている保護者の納得が得られるか疑問です。

NPO法人市民科学研究室の上田昌文さんは「府中市が予定している1学期に1回というのは、保護者の安心のためにやるというなら少なすぎるし、データとして蓄積されないので費用をかけるのは全くもったいない」と言っています。

いま、市のホームページに、3学期分の検査の結果が載っています。大半が不検出ですが、東京産菌床しいたけに、数値が出ています。しいたけ単品では規制の基準を超えるものではないのですが、上田さんが問題にしているのは、それぞれは少なくても、合わせて毎日摂取した時の影響が測れないことです。
やはり、チェルノブイリの教訓を活かせば、しいたけなど、高く出ることが分かるものはできるだけ献立から外す配慮が必要でしょう。

上田さんは、最近の新聞報道で「消費者の納得も得られ、かつ負担の少ない適正な検査についての研究をしており、自治体の給食食材の提供のしかたについても提案したい」といっていました。その研究結果を待ちたいと思います。

示した図は、少量でも毎日摂取した場合の影響のほうが、一度だけたくさん摂取したときより大きいというグラフです。ICRPの図です。年間20ミリシーベルトまで許容している、とか体内被曝を過小評価しているという批判のある、ICRPがこんな結果を公表しています。
このことを踏まえて、子どもたちの健康や安全を考えるなら、給食献立についても、長期的な対策を市に提案していきたいと思います。」