6歳の春を分けるな!という全国の声を生かして、「インクルーシブ教育」を目指そう

文部科学省は、いまこそ就学先決定の仕組みの「改正」を!

会場を埋めた当事者・家族たち(撮影・郡司實さん)
会場を埋めた当事者・家族たち(撮影・郡司實さん)
障がいのある子が小学校に入学するときは、学校教育法施行令の「就学基準」に基づいて市町村の教育委員会が就学先を決定するというのが、今の仕組みです。このため、「障がいがあっても、地域の友達と同じ学校に行きたい」という本人や保護者の意思で普通学級に入ることが認められても、「例外」扱いとされて、教育委員会や学校から圧力を受けるなどの事例もあちこちで起こっていました。
いま、この法令の「改正」作業が、文部科学省内で、急ピッチで進んでいます。国際的約束である障害者権利条約の批准に向けては、このような問題のある法令を、「インクルーシブ教育」に沿った内容に変えなくてはいけないからです。

「改正」にあたっては、「原則は地域の普通学級へ」を認め、地域の学校への就学通知を全員に送ることが、障害者権利条約の批准に向けた最低条件であり、それが本当の「インクルーシブ教育」であると、わたしが参加している「障害児を普通学校へ・全国連絡会」や日本障害フォーラム(JDF)は、長年訴えてきました。
しかし、文科省から聞こえてくる「改正」の中身は「本人や保護者の意見は最大限尊重する」としながらも、「最終的には市町村教育委員会が決定する」という、今までとどこも変わらない案だったり、「障がい児の分離」の原則に立つ「特別支援教育」を発展させることが「日本型のインクルーシブ教育」であるといった、とても「ともに学ぶ」を目指しているとはいえないものになりそうなのです。

「それはおかしい!」と声を挙げた「インクルーシブ教育を推進する議員連盟」主催の参議院議員会館で開かれた院内集会(6月14日)に参加してきました。
当事者や保護者が集まり、会場は一杯になりました。「議員連盟」は民主党の有志で、改正案を出しています。就学通知を全員に出すなどの案が盛り込まれており、「議員連盟」案にエールを送る声も多数挙がりました。
また、「例外扱いで、学校の対応がひどかった。ぜひ一緒に学ぶこと認めてほしい。子どもたちは一緒にいることで健常の子も障害のある子もともに育っていくのに」という保護者や、「地域で友達と学んだことが支えになったことを、もっと分かってほしい」という当事者の訴えも、議員連盟や文科省からの参加者に対し、相次ぎました。

7月中にも「改正」が決まってしまうかもしれません。しかし、この場に参加した高井美穂文部科学副大臣は、「皆さんの意見が反映されるようがんばりたい」と発言しました。ぜひこのことが実現するよう、声を挙げていきたいと思います。

◆7月6日に学習会を開きます。ぜひご参加ください。
 「特別支援教育はインクルーシブ教育といえるのか?」
日時 7月6日(金) 18時30分〜
場所 府中グリーンプラザ第1会議室(府中駅北口出てすぐ)
講師 一木玲子(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター准教授)