学校給食用原料乳に、福島県産が追加                         〜市独自の検査体制と基準を持つべき

2学期が始まってすぐ、学校から保護者に「9月10日以降、学校給食用原料乳にこれまでの神奈川、栃木、岩手など8県に加え、福島県産が追加されることになった。供給先メーカー側の原材乳の取り扱い変更によるもの」とのお知らせが配られたことで、波紋が起きました。

市にも不安の声が届いたことがわかり、ネット事務所にも複数の保護者の方から子どもたちの健康への影響を懸念するメールが届きました。ネットは、9月10日に学務保健課に、事情を聞きました。

 『給食用の牛乳は東京都学校給食会が統括し、東京学乳協議会に所属する大手6メーカーから供給されており、府中には現在メグミルク海老名工場のものが使われている。

乳業メーカーでは、以前より福島県産も含めすべての原乳について国の安全基準値(50Bq/Kg)に照らし、原乳出荷段階と工場で放射性物質の検査を行ったうえで、一般市場に出荷してきた。ただし、学校給食用については慎重を期すため、一般市場向けとはタンクを別にして福島県産の原料乳は使っていなかった。

それが、8月20日に市にメーカーから「タンクを一般市場のものと分けるのをやめる、そのため、日によっては福島の原料乳も入る場合があるので了解してほしい」との連絡があった。市は、これまでと同じ対応をメーカーに希望したが、難しいとの回答だった』そうで、市は学校給食の食材産地情報を保護者に伝えるべきと考え、学期初めにお知らせを配布したといいます。

メグミルク海老名工場の牛乳を供給されている自治体は多摩地区では7つありますが、対応はばらばらで、府中のように保護者に知らせたところが1つ、メーカーを変更したところが1つ、他は何もしなかったようです。

市は今後、*9月中は毎日の牛乳を1週間分まとめて検査を行なう。

      *メーカーには原乳の検査内容の開示を求める。

      *他の自治体とも連携して以前の生産体制に戻すよう要請する。といいます。 

私たちは、以前から市が独自の検査体制を作り、事前での食材検査をすべきと言っており、改めて市独自の事前での検査体制の確立を求めました。

また、国の安全基準についても、現在の基準は食べ物による内部被ばく量は考慮されておらず、特に成長期の子供たちへの影響について、安全だと言いきれる根拠はありません。子どもたちに対しては、市として独自の放射性物質基準を作るべきです。

メーカーに対しても、検査情報の開示や生産ラインの変更を求めていきます。

福島県産のものすべてを排除することがいいとは思いませんが、子どもたちの食べ物は、できる限り放射能汚染の可能性を避ける姿勢を取るべきだと思います。汚染環境はこれからも続きます。いま行なえる最善の方法を市に訴えていきます。