広まっている若い女性の無業・貧困問題を訴えた赤石千衣子さんの講演

 

12・1「府中市男女共同参画推進フォーラム」で「見過ごされてきた女性の貧困」と題した講演会を聞いて

   12月1日(土)、中河原駅前にある府中市女性センターで開かれた男女共同参画推進フォーラムの講演会「見過ごされてきた女性の貧困」(講師はNPO法人しんぐるまざぁーず・ふぉーらむ理事の赤石千衣子さん)を聞きました。

 リーマンショック以降、若い世代にも「ネットカフェ難民」や生活保護基準以下の収入で暮らす「ワーキングプア」が広まっていることが、「派遣村」の報道など可視化されました。しかし、それは男性の貧困が顕在化したから問題になったのではないか、女性は以前からパート労働の主婦や派遣労働にしか就けず貧困が多かったのに、社会問題とならなかったのは、それが「あたりまえ」として見過ごされてきたのだ、と訴えてきたのが赤石さんたちです。

    日本のいままでの政策は、「夫が働き、女性が家事・育児・介護」を担うという「標準モデル」を対象に作られていました。そしてそれは家の中で女性に福祉を肩代わりであり、社会保障費は切り詰めが可能でしたし、高齢独り暮らし、シングル女性、などへの手助けは顧みられませんでした。現在、すでに「標準モデル」は幻想ですが、政策のなかで貧困は放置されています。加えて、結婚も就職もできない若い女性が増えていることも統計で示してくれました。このような若い女性を「いずれ結婚するのだから」として放置するのではなく「就労体験」など行なう、彼女たちの居場所作りの実践が必要なことを、力説してくれました。 

    いま、選挙で私たちの選択が迫られていますが、いろんな政党の訴えに女性施策が欠けていないでしょうか。女性の貧困の現状を政党が理解しているでしょうか。「夫が働き、女性が家事・育児・介護を担う」という視点を変え、社会保障を個人単位で行うかじ取りがこれから求められることを痛感した講座でした。

     P-WAN(ウィメンズ・アクション・ネットワーク)というところで各政党に女性政策についてアンケートをとった結果が、毎日新聞で紹介されていました。

    政党によってこんなに違うのかと驚きます。参考になります。ご覧ください。http://mainichi.jp/select/news/20121201k0000e040170000c.html