原発事故の災禍を過去のものにせず、東電の原発再稼働を認めない年に!
1月19日の武藤類子さん講演会で怒りを新たにしましょう。
今は肩書が「福島原発告訴団」団長となった武藤類子さんを招いての講演会「今、福島でおこっていること」がいよいよ今月19日に迫りました。
私が武藤さんの話を聞きたいと思ったのは、11年の11月、経産省前での福島の女たちの抗議行動に参加したときに、見知らぬ人と交わした会話からでした――「9月の脱原発集会で、武藤さんという人の話はすごかった。ぜひ聞いてみて」と。
それが叶ったのは、昨年12年の5月3日、立川市で開かれた、原発事故で憲法を問い直す集会(主催「市民のひろば・憲法の会」)でしたが、事故以前の自然とともに生きる暮らしの毅然とした美しさと、それらが奪われた怒りに満ちていて、ユーチューブで広まり共感を呼んだ9月の集会スピーチの意味が伝わってきました。
このとき武藤さんは、告訴の団長を引き受ける決意をしたことを報告されました。そして「どこにでも行って話します」という武藤さんに、府中でも来年1月19日に話をしてください、とお約束したのです。
それ以降、新聞記事を追ってみますと、6月11日、福島県の住民1324人で東電幹部や国の関係者33人を業務上過失致死傷などで福島地検に告発。公害罪法違反で法人としての東電も告発の対象にしています。
さらに、「被害者は日本国内の全住民」として、福島県外の住民1万人以上の告訴人を集め、11月15日に第2次集団告訴・告発をしています。
告訴団団長としての武藤さんの、「全国の人が被害を受けているのに、加害者が誰も責任を取っていないのがおかしい。事故の責任を問わずに福島の真の復興はあり得ない」という怒りに満ちたコメントが報道されていますが、「傷害」であるということすら立件が難しいとされるなか、改めて来る19日に、福島の今の状況、武藤さんの想いを聞き、今後の連帯の行動につなげたいと思っています。ぜひいらしてください。(詳しいご案内はこちらから。)
◆東電は責任を取るつもりはないのか…
追記しますと、昨年の告訴の動きの最中、12年11月8日の新聞報道に、怒りを新たにした新聞記事があります。東電が発表した13年〜14年の経営方針の記事です。
「福島の経験と安定供給の技術をもって世界と渡り合うダイナミックな電気事業者への変貌」が不可欠としているらしいです。しかも経営再建には原発事故の賠償や除染が「重い荷物」となっていると公言しているとか…新聞記者も「本音が透けて見える」と書いていますが、責任は自分たちにはない、除染や賠償は国に任せて、自分たちは「普通の電力会社」に戻るために早く柏崎から再稼働させたいと言っているのです。
本当に、どこまで福島の人(そして私たち)を愚弄するのでしょう。私たちは13年、どこまで福島を想い、東電に迫れるでしょうか。