グリーンプラザなど公共施設の「総量抑制・圧縮」の具体的方針が2月に出される

     

今後の市と市民の信頼関係が問われる、「実行計画」

    3月議会は予算審議がありました。高野市長が本格的に方針を決定した最初の予算でもありますが、「財政難」のためにさまざまに「有効活用」「効率的運用」を目指したことが強調された予算審議でもありました。

    4月1日付の「広報ふちゅう」には「市政運営方針」が列挙されていますが、進める事業は書かれていても、削った事業については詳しくありません。また、自治体の予算は単年度ごとであるため、広報では今後のことには触れていませんが、大事な市の方針が2月に議会に提案されました。公共施設の今後についてです。        

     すでに市は、昨年5月【公共施設については、他市と比較しても多くの施設を保有するため、現状の財政状況を維持するためには建て替え・改修にかかる費用などの経費を43%まで抑制する】とした「公共施設マネジメント基本方針」を策定し、施設の「総量抑制・圧縮」方針を明らかにしていました。2月の提案は、具体策を庁内プロジェクトチームで検討した内容の中間報告です。

     そこではまず、総量抑制・圧縮(=廃止、民間売却・譲渡)に向けた検討を始める施設として、グリーンプラザ、ふるさと府中歴史館、地域体育館、幼稚園などがあげられています。運営や委託の見直しに向けた検討(=民間活力の導入など)として、文化センター、市民会館、学童クラブなどがあげられています。

     このプロジェクトチームの報告内容をもとに、今後「実行計画」を策定し、リーフレットを作って市民に周知させるとしていますが、市民生活にかかわることです。公共施設の維持管理経費が財政の中で大きく問題となることは事実ですが、建てることには市民の理解が得られても、逆になると容易ではありません。方針を決めていくにあたっては、市が最近強調している「市民協働」の手法がどこまで市民に納得が得られるのか、市と市民との信頼関係が問われます。

    今回の方針で私が気になるのは、市民意見の取り込みの手法として、「施設の維持及び更新のためには利用者ではない、そのほか多数の市民の支えが必要であることを認識し、幅広い意見の取り込みが必要となる」と述べていることです。子どもたち、女性、障がい者、高齢者などのための施設もあります。市が考える方針に沿った意見の人たち中心でまとめるのか、どうか。市の手法に今後注目しなければいけません。