「リニア」新幹線が、本当に必要ですか?

 歴史をたどると計画は1962年から…
止められない巨大インフラ事業、いよいよ2014年に着工?!

 リニア中央新幹線計画が動き始めています。超電導による磁気で浮上する乗り物で、東京・大阪間を1時間で結ぶ…この計画は1962年に始まったようですが、時代状況が変わってもいまだに継続し、いよいよ2027年の先行開業を目指して着工されそうです。事業主のJR東海は、東海道新幹線が開業から50年以上を経過し、老朽化とともに輸送力も限界に達していること、東京―名古屋―大阪の3大都市圏を高速で安定的に結ぶためなどを理由として挙げます。

 しかし、8割がトンネル構造で地下40m以下の大深度方式が採用されます。遠隔操作で運転手はおらず、真っ暗な「車窓」。万が一事故等で避難が必要になった場合、磁気の影響なく脱出口まで無事にたどり着けるのか。南アルプスの地下を掘りぬくことになり、大量に発生する土砂の運搬・処理対策の不備、地下水脈や伏流水の分断・枯渇など、環境面でも、多くの課題・問題が山積しています。総工費は5兆円とも言われ、JR東海の社長でさえも「リニアはペイしない」というほどです。

 つまり、エネルギー浪費・電磁波公害・自然環境破壊・事故の危険性・採算性など多くの問題に対し、きちんと議論がなされていません。環境アセスメントは進行中ですが、環境影響評価準備書に対して都知事は、「(大田区や世田谷区など)都内の沿線には住宅密集地域が多く、大気・水質など幅広い項目での具体的な説明が必要。騒音や振動の発生源と学校、病院、福祉施設との明確な位置関係を示すこと」などを求めています。他の沿線自治体首長からも「調査が不十分で情報があまりにも少ない」と批判の声があがっています。

 今後の人口予測では、大都市でも2030年には人口は減少に転じます。「移動需要は増える」という試算も疑問です。
 原発に頼らない、省エネルギー社会を求めている今、在来新幹線の3倍超という厖大な電力を消費するリニア新幹線計画は時代に逆行するものです。その実像と問題点を知るために、立川の6月7日の集会のご案内をいたします。
関心のある方は、ぜひご参加ください。

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