住民のためにではなく、「国益」のためのリニア新幹線計画は止めよう! 〜原発再稼働とリニア新幹線計画はつながっている

6月7日に、先にご案内した「リニア中央新幹線の法律問題〜リニア訴訟を展望する〜学習会に参加してきました。(主催はリニア・市民ネット、東京・生活者ネットワークも共催)

 弁護士の五十嵐敬喜さんからは、リニア新幹線計画が「多くの人が疑問に思っているのに止められない」ものとして、巨大防潮堤、新国立競技場計画と共に例示されました。費用対効果が明らかでないのに進んでしまっていると言います。
しかもこのプロジェクトは民間事業なのに、明らかに国費投入が見込まれている国策民営プロジェクトであるが、行政訴訟は「違法性」が明らかにならないと厳しく、争点を絞ることが必要です、と語られました。

五十嵐敬喜さん

 弁護士の関島保雄さんからは、高尾山の圏央道トンネル建設に反対する裁判にかかわった経験から、圏央道トンネル以上に発生する膨大な残土の処分問題や、地下水の枯渇、水質汚濁や土壌汚染などの環境破壊のほかに、トンネルのために大深度地下を補償もなく使うことに「公共性」があるのかなど、訴訟提起に当たっての論点を詳しく説明されました。

 印象に残ったのは、ジャーナリストの斉藤貴男さんのゲスト発言です。「安倍政権は成長戦略の柱として『インフラシステム輸出戦略』を盛り込んでおり、原発もリニア新幹線も「インフラ」として、海外に売り込むことを目論んでいる。そのためには日本で動かしていなくては輸出できないわけです。だから進めている。とんでもない国策です」と。

 そうなのか…と思いました。以下は本年1月3日の【輸出目指して「国策化」】と題した朝日新聞の記事の抜粋ですが、そのつもりで読むとよく理解できます。

斉藤貴男さん

 『…政府とJR東海が(リニア新幹線着工の)動きを加速させる背景にあるのは、超高齢化社会の到来だ。国の予測では、リニアが東京と大阪を結ぶ2045年、日本の人口は現在から約2割、約2500万人も減少する見通しだ。3人に1人が65歳以上の時代を迎えるとされる。将来を見据えると、海外市場に打って出ることのできる「リニア」への支援は、国益につながる可能性がある。JR東海にとっても、市場が海外に広がれば大量生産方式の導入やコストダウンなどが見込める。
 今も自民党のリニア特別委員会の参与を務める堀内氏はこう語る。「人口減で国内のリニア需要の伸びは期待できない。リニアの世界輸出を進めて新たな産業を育てることは、まさに国策になる」』…

 経済界の利益(=国益)のために、自然破壊や電力の浪費が進みます。もっと関心が広まってほしい、とリニアが通る予定の自治体からの、多くの参加者の声が上がりました。