府中市民を中心に福島の子どもたちの短期保養事業が、秋川渓谷をメインに行われました

子どもたちの笑顔がいつまでも続くように祈ったキャンプファイアー

「福島の子どもたちを府中に招く市民の会」では、今年も福島市、郡山市中心に小学生約30人を招待し、7月27日から3日間「夏休み・東京で遊ぼう2泊3日in府中」という短期保養事業を行ないました。

府中の森公園でのスイカ割り。

短期間ではあっても放射能の被ばくを気にしないで、屋外でおもいきり遊んでもらおうと2011年から始めた事業で、ついに3回目になります。当初は、子どもたちへの被ばくを避けるための対応は県レベル、国レベルでいずれ行われるはずだと思っていました。しかし今年も実行することにして呼びかけたところ、保育を仕事にしている若者や、たくさんの市民の協力を得ました。
 全労済地域貢献助成事業の助成を受け、府中市や生活クラブ生協・東京やワーカーズコレクティブ「椀もあ」などの協力もありました。半数がリピーターの子どもたちで、それはとてもうれしい再会です。

手作りキャンドルつくりに熱中。ガラスのコップをビーズで飾り、中に色を付けた廃油を流して固めます。

 

 今年は、私は1日目の府中の森公園の遊び、歓迎会、2日目のあきる野市の秋川渓谷沿いにある「生活クラブ生協・協同村ひだまりファーム」での川遊び、バーベキューパーティとキャンプファイアーに参加し、子どもたちと遊んできました。
 
協同村日だまりファームは、府中にはない自然豊かな場所です。思いっきり遊び始めて喜ぶ子どもたちを見ていると、本当は福島のほうが、ふさわしい自然がたくさんあるはずなのに…と複雑な思いでした。

 残念ながらいま、原発避難区域だけではなく、避難先となっている福島市や郡山市などにも、モニタリングポストが置かれ、天気予報と同じようにその日の放射線量が知らされている、という非日常的な状況が日常化しています。除染も大きな効果が出ていないまま子どもたちの屋外での活動が徐々に緩和されていることにも、参加者の保護者から不安の声が寄せられました。

放射能汚染の少ない岡山の薪を使って、キャンプファイアーを自分たちで準備。

 

しかし事故は終息に向かっているどころか、この保養事業と相前後して、福島原発3号機の状況が「湯気が発生した」と報道されています。実はただ事でないのではないか、という観測も出ています。大気や海へ放射能の漏えいを東電は行なっておりながら、それを国もなすすべがないのか、現状をきちんと把握し報道しているのかと怒りが収まりません。こんな自然を、子どもたちに残せないとすれば、その責任は私たちにあるのではないでしょうか。

白い衣装を着た「山の神様」が点火しました。火を囲んで再会を喜び、未来の健康と平和を祈りました。