今年度中に全小中学校の照明をLEDに付け替える補正予算案が成立

~「環境教育」として進めるべきこと?!~

 9月に市が提案した補正予算は大幅な増額補正の案でした。25年度予算が確定し、歳入から歳出を引いたところ、たくさん余裕が出たので、当初基金を切り崩す予定も取りやめたり、財政調整基金や庁舎建設基金に貯金しています。さらに市が提案したのが、全小中学校のほとんどの教室の照明のLED化です(トイレや体育館などは除くそうですが)。
  補正予算案では、5500万ほどとなっていました。しかし、これは26年度中の3か月分の費用で、一斉に取り替えた後は、5年間契約で年間約2億、総額11億円ほどのリース契約を結ぶそうです。
 メーカーの立場から見れば、初期投資費用がかさむことが、普及の足かせとなっているので、費用を平準化し、リース契約を提案したものと思われます。

  学校がとても光熱水費がかかることは知っていますが、近隣に先駆けて、「環境教育」と銘打って行なうような投資でしょうか。LEDはまだまだ改良の余地がある技術ですし、「青色光」(パソコンなど)に子どもたちが長期間曝露されることでの目に与える影響が、次第に明らかになりつつあります。それにさらに学校の照明で影響を加えることもないのでは…と思います。廃棄物の問題もあります(会社が引き取って処分だそうです)。子どもたちの取り組みではなく、付け替えただけで、「環境教育」と言ってよいのかも疑問です。
  私たちは、そのような投資を行なうのであれば、他に先に行なうこともあると思います。校舎内のバリアフリー化や、教員、補助員の増員などはなかなか進みません。
  府中・生活者ネットはこの補正予算案に反対しましたが、少数意見にとどまり、LEDが今年度中に一斉に取り付けられるでしょう。府中市はそんなところは早い!と近隣市から言われそうです。
 「青色光」の問題については、NPO市民科学研究室に研究記事があります。ご参照ください。

http://archives.shiminkagaku.org/archives/2014/04/led.html

  府中・生活者ネットワークでは、この研究を紹介しているNPO市民科学研究室・代表のの上田昌文さんを招いて、10月12日(日)に『ケータイ、スマホの「健康リスク」と「依存症」を考える』と題した講演会&ワークショップを、府中グリーンプラザで2時〜4時半に行ないます。
  子どもたちへの長時間・長期間・高頻度の電磁波の曝露と、心への影響が懸念されている問題を話し合いたいと思います。ぜひご参加ください。

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